中国で駐在員

30代男、未婚、2016年から中国駐在(企業派遣)

中国の酒文化①白酒~茅台(マオタイ)の次に有名な白酒は?~

中国で駐在5年目のカンクローです。

 
今日は、中国駐在の誰もが逃れられない「酒文化」について紹介したいと思います。

 
中国では、酒の種類、飲み方、位置付けに至るまで、日本と全く異なる点が多くありますので、これから駐在する方、中国市場に飛び込もうとする方は、ぜひ参考にしてみてください。


酒の種類

日本では、サラリーマンや学生を中心に、飲み会といえば居酒屋とかレストランに行き、「まずはビール」から始まり、焼酎や日本酒など少し強めのお酒に移ることが多いですよね。

 
何と言っても度数がキツい白酒

中国では、ビールももちろんありますが、代表的なのは「白酒(バイジウ)」です。中国人が気合を入れて接待したい時、仲のいい仲間と気楽に飲みたい時などは必ずと言っていいほどの確率で登場します。

 
その代表的ブランドをいくつか紹介します。

 
茅台酒(マオタイ)」

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中国の南部にある、「貴州省」のというところで生産されている白酒ブランドです。少し中国の酒文化についてご存知の方は聞いたことや見たことがあるかもしれません。

 
中国の白酒界で、知名度はぶっちぎりのNo. 1です。日本でいう「獺祭」のような感じで、「美味しくて高い」というイメージが定着しています。度数は53度の物から、52度の物があるようです。

 
その価格は、一番一般的な500mlサイズで40,000円〜50,000円になります。中国人が、ここぞと気合を入れる接待や、仲間のお祝い事の際に登場します。中国人にとっても、一回の飲み会に持参するには決して安くないため、飲み会参加者がこれを持ってきたら、驚きと感謝を持って接してあげるべき品です。

 
注意しなければならないのは、マオタイのデザインを真似た「パチモン」が沢山あることです。

 
パチモンといっても、作っているのは貴州省にある同じ会社です。おそらくですが、本物のマオタイは高すぎて庶民には手が届かないため、安価版をいくつか作っているという状況です。

名前が似てるもの、パッケージデザインが似てる物がさまざまあり、それら「パチモン」は500mlで300円くらいのものもありますので、高い金を払って買わないよう注意しましょう。


ホンモノの「マオタイ」は「飛天茅台

ホンモノを見分けるにはどうしたらいいかというと、パッケージや瓶にマークがあるかどうかを確認していただくのみです。

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ちょっと画像が見づらいかもしれませんが、こんな風なヒラヒラした服を着た女性が描かれていればいわゆる最高級品の茅台です。

 
中国語では「飛天茅台(フェイティエンマオタイ)」と呼ばれています。

 
獺祭で言うところの、2割3分磨きみたいな位置付けです。

 
肝心の味についても、飛天茅台は、いくつかの白酒を経験したことのある方にしてみれば比較的「美味しい!」と感じられるものになっています。

 
まあ、53度ありますんで、簡単ではないですけどね。

 
五粮液(ウーリャンイエ)」

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中国で二番目に有名なお酒(白酒)というと、知っている方は一気に減るのではないでしょうか。茅台に引けを取らない、人によっては茅台よりも五粮液の方が好き、と言う方もいるようなブランドです。

 

中国人の間では、「俺は茅台派、私は五粮液派」などのような議論が繰り広げられることもあります。味はというと、茅台が比較的フルーティな感じを受けるのに対して、五粮液は喉にツーンとくる感じが強めです。とはいっても、やっぱり50度超えですので、簡単ではないです(二度目)。

 

産地は四川省、度数は基本的に53度、価格は500mlの平均サイズで20,000円程度のようです。

 

汾酒(フェンジウ)」

以下は、知名度や消費量で第3位、第4位などというわけではないのですが、有名どころを紹介していきます。

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白酒の中で5本の指に入るのは、「汾酒」というお酒です。山西省で作られているようで、地元人を始め、熱狂的なファンに支持されている比較的マニアックな白酒です。でも、中国国内で知ってる人は多いです。

 

価格は500mlで15,000円程度で、高級な部類です。なんとなく落ち着いた色使いやデザインのパッケージも、高級路線を目指している感じで、ちょっとキザな感じですね。

味は茅台に近い甘い感じがします。

 

「習酒(シージウ)」

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 名前を聞いてピンとくるかもしれませんが、習近平の習という文字が入っていることで、彼の国家主席就任以降、なぜか知名度を伸ばし始めた白酒です。

 

実際には、習近平がトップに上り詰める以前から、彼とは関係なしに存在していた貴州省の酒ですが、なんとなく、闇の力で有名になってきているような気がします。

 

価格は500mlで7000円程度、中級の部類で、なぜかわかりませんが、政府関係者との飲み会で相手がよく勧めてきます。

 

いくつかの「白酒」の紹介だけで長い記事になってしまいました。次回以降、中国のその他のお酒(ビール、ワイン)、飲み方、お酒の付き合い(文化)等について、いくつかの記事に分けて書いていこうと思います。