【2021年9月1日】(実体験)中国の隔離生活はこんな感じ!―持っていくと便利なものリストも紹介―【最新】
中国で駐在6年目のカンクローです。
ブログ更新が結構途絶えていました。実は、世界は引き続きコロナ禍ではありますが、先日、日本へ一時帰国をする機会を得まして、あわただしくも帰国をしていました。
そして、今はすでに中国に戻ってきています。少し落ち着いてきたので、2021年9月現在、中国に来た後の隔離生活について実体験を踏まえてご紹介したいと思います。
また、中国での隔離生活の際にあると便利なものリストも、経験談を交えて下部にてご紹介するので中国へ来る方、また他の国・地域へご出張、ご同行される方も参考にしてみてください。
中国への到着
2021年9月1日現在、日本から中国までの日系航空会社運航の直行便航路は上海、広州、大連、青島到着のもののみとなっています(いずれも成田空港発着のみ)。現在ご参考までですが、今回私は、成田発青島着の便で中国入りしました。
空港へ到着すると、頭から足のつま先まで前進を包む防護服に身を包んだ空港スタッフ等が乗り込んできて、乗客を少しずつ誘導していきます。
当然、私たち乗客や乗務員はマスク着用程度のラフな格好をしていますので、端から見ると「そこまでやるか?」と笑ってしまいそうになるのですが、これこそが、現在では国内感染者をほとんど出さない中国の水際コロナ対策です。
防護服職員に連れられて進んでいくと、個人情報や滞在予定先、中国国内での渡航先を記入した紙などを提出しました。その後、喉と鼻の奥をグリグリするPCR検査を経て、預け荷物を受け取り、空港の前で待機しているバスに乗り込みます。
なお、預け荷物には消毒液が噴射されたのか、スーツケース全体がビショビショに濡れていました。プラスチック製のスーツケースは問題ないでしょうが、布タイプのスーツケースを使用している人は注意した方がいいかもしれません。
空港には防護服を着た誘導員以外だれもおらず、移動ルートも一直線、飛行機を降りるとホテル到着までトイレにも行けませんでした。
一方、私が日本に到着した時には、マスクをつけただけのアルバイトのような若いスタッフが問診をする程度でした。また多くのスタッフが防護服なしに熱心にアプリの説明や隔離時の注意点説明等を対応してくださいました。
早ければ着陸から1時間程度でバスに乗り込みます。バスの運転手も全身防護服。車内では運転席と乗客席の間にプラスチックの仕切りが作られ、空気も伝達しない仕組みになっていました。
ホテル到着
成田→青島便で到着した渡航者が青島で入る隔離ホテルは「紅樹林椰林大酒店」という5つ星ホテルです。チェックインの際に、9000元取られました。クレジットカードや電子マネーが使えるようです(現金は不可!)。私は中国歴が長いので、今まで使っていたスマホの電子マネーで決済しました。
部屋はまあいい感じです。
洗面道具には、ボディソープ、シャンプー、トイレットペーパー、タオル大、タオル小、シャワー用のゴムスリッパ、使い捨てスリッパ、ドライヤー、ハンガー、ティッシュ、アルコール消毒、衣類を洗う洗剤が備え付けられていました。飲み水も500mペットボトルが20本置いてありました。
電気ケトル、テレビ、小型の冷蔵庫、コップ、粉末コーヒー、砂糖、栓抜きなど、一般的なビジネスホテルにはあるようなものも一通りありました。エアコンも問題ないです。
窓からの眺めはこんな感じ。25階くらいにいたので、海が見えるいい部屋ですが、窓は少ししか開かないようになっており、ベランダには出られないようになっていました。
なお、ホテルには日本語ができるスタッフが常駐しており、微信(Wechat、日本のラインみたいなもの)でいつでも隔離環境に関する要望を言うことができるシステムになっていました。
Wechatでは、同じ日に到着した人がグループチャットにまとめられ、みんなが自由に要望を言っていました。
・ビールが飲みたい(以前は有料で飲めたようですが、飲めなくなったそうです。)
・コーラが飲みたい(有料)
・タバコは吸えないのか(全室禁煙だそうです)
・トイレットペーパーが切れた(新しいのをくれます)
・ティッシュが切れた(新しいのをくれます)
・洗剤が切れた(新しいのをくれます)
・部屋を掃除したい(掃除道具をくれます)
・日本のテレビが見たい(300元で日本のテレビを見れるように設定できます)
・洗濯用の桶がほしい(無料貸し出し)
・次のPCR検査、食事は何時か
・ホテルから出られるのは何時か、その後はどうやって移動か
等々、みんな思い思いに質問や要望を投げると、日本語スタッフが1分以内に応えていました。
ちなみに、PCR検査は毎日あるわけではありません。おそらく、到着者全員に懸念事項が無ければ3日に一度くらいかなと思います。
ホテルでの食事
ホテルの食事は、個人的には可もなし不可もなし、という感じでした。
これが朝ごはん。左の奴は味のないお粥。マーガリンとパンもついてます。
これが晩御飯です。生野菜のサラダ、炒めた野菜、肉、ご飯、スープ、バナナ、と健康的に生きていくには十分の内容です。
隔離生活中にあると便利なもの
現在、外国から中国に来た人は国籍を問わず政府指定のホテルで2週間以上(長い人だと4週間以上)隔離生活となります。
日本での隔離は、空港を出た後自分でタクシーやレンタカーを借りるなどして帰るだけ。家に二週間待機するよう求められますが、実質的には何も監視がありません。
中国での隔離生活は「軟禁」に近いもので、24時間、全く部屋から出られません。
食事も、基本的には運ばれてくるものを食べるだけです。
そんな生活ですので、「無いと困るな」「あったらいいな」というものについて、以下に列挙してみます。
【ないと困るもの】
・スマホ
中国では必需品です。健康QRコードなどを頻繁に使うので、スマホが無ければ渡航できないです。また、電子決済や、スタッフとのやり取りもスマホで行います。
・パソコン
スマホでは長時間動画を見たり、ネットサーフィンをするのは苦痛になるでしょう。もし隔離時間も何らかの仕事をされる方は必須だと思います。
・動画や漫画や雑誌のサブスク
隔離中はとても暇ですので、テレビを見るか、こういったエンターテイメントで時間をつぶすくらいしかできません。あとは筋トレやヨガ、ストレッチくらいでしょうか。
・クレジットカード
中国では、スマホの電子決済が主流ですが、ホテル隔離においては厳格なコロナ対策の観点から、現金を受け取ってくれないようです。VISAやマスターカードで用意しておきましょう。スタッフに尋ねたわけではありませんが、JCBは心もとないです。
・スマホ充電器
USBソケットはホテルのコンセントの横にありましたが、充電コードまでは備え付けられてない場合が多いと思います。
・VPN環境
ご存知の通り、中国ではVPNというツールなしにライン、ユーチューブ、フェイスブック、楽天サービスなどの日本で当たり前に使うインフラにアクセスできません。VPNは、イメージとしてはパソコンやスマホにダウンロードしておくことによって、その機器から中国外のサービスを使えるようにするソフトのようなものです。
ご存じない方は、必ず事前に調べて、中国に来る前にパソコンやケータイにインストールしておきましょう。
中国に来た後では、そもそもVPNのインストール自体が中国のネット環境に阻まれてしまう可能性があります。
ちなみに、私は月額1,000円ほどで、セカイVPNを5年間以上使っております。
・薬
薬を買いに行くことはできないし、ちょっとした発熱や咳でコロナを疑われ、即病院に連れていかれることもあると思うので、風邪薬くらいはあった方がいいと思います。コロナにかかっていなくとも、環境が変わって体調を崩すことはだれしもあります。
蚊がいるので、ムヒもほしいですね。
・爪切り、耳かき
私にとっては、爪が切れないこと、耳掃除できないことは気持ち悪いことなので。2週間、イライラしないためにも持っていなければなりません。
・洗濯紐、洗濯ばさみ、ハンガー
「2週間この中で暮らしなさい」という状況でありながら、洗濯をするアイテムは洗剤のみ。洗ったものを干すのは、ビジネスホテルにあるような木製のゴツイハンガーのみ。女性などは、それなりに下着等の小物もあると思います。また、洗濯物を干す場所(ハンガーを引っかける場所)も、確保しなければなりません。
【あったらいいもの】
・調味料(醤油、塩、味噌など)
中国の食べ物は味が濃いイメージがあり、その通りでもありますが、朝食については、味のないお粥や食パン、ゆで卵がドンッと出てくるので、何か付けて食べたいです。
・インスタント食品
電気ケトルがあるので、カップ麺、みそ汁くらいは作れます。電子レンジはありません。空腹で困ることは無いですが、食べ慣れたものを食べたくなる時があると思います。普段は私も中国にいて「日本ぽいものを!」などとは思わないタイプでしたが、カップ麺等を持ってきていて正解でした。
・軽食、お菓子
スーツケースに余裕があれば、持っているとよいです。習慣によりますね。
・飲み物
隔離生活は長く、退屈なので、夜などはビールやワインが飲みたくなると思います。これも、荷物に余裕がある範囲でできるだけ詰めたいところです。私は何も持ってきませんでした。飲料水はたくさんありますが、あとは、街中の倍以上するコーラやソフトドリンクか、、、。
・ウェットティッシュ
部屋をさっと吹いたりするのに便利です。
・ファブリーズやリセッシュ(のようなもの)
ベッドやソファには定期的に吹きかけたいです。私は、手荷物用に入れていたところ、没収されてしまいました(超初歩的ミス!)。
・洗濯用の桶
洗面器に水を溜めて、というのが生理的に受け付けないので、これがあると嬉しいです。なければビニール袋の中で衣服もモミモミできるのですが、ビニール袋も手持ちが無かったです。(ちなみに、青島のホテルでは、無料貸し出ししてくれました。)
・ハサミ
ちょっとしたタイミングで、袋を開けるとか、ハサミが欲しかった。
・食品を保存するジッパー袋
一日三食の食べ物が少しずつ余って、もったいない気もしました。フルーツ等、時間が経つと捨てるしかないですが、冷蔵庫に入れておけば、そのうちおやつの時間に食べられますね。
・本、ゲームなど
パソコンやタブレットに電子書籍を入れておくのも良いと思います。とにかく時間があります。PCR検査が定期的にあると言っても、長くて5分もかかりませんし、そのほかは何もありません。
以上です。
いかがでしたでしょうか。想像してみれば、確かにな、と思うようなものですが、出発前に気づいてスーツケースに入れておけるかという戦いになりますので、2週間(以上)を快適に過ごすための工夫として、ご参考にされてください。