中国で駐在員

30代男、未婚、2016年から中国駐在(企業派遣)

テニスプレイヤー「彭帥」のウェイボー投稿を全訳してみた

中国で駐在員6年目のカンクローです。

 

 中国では多くの人が6日まで「春節」という祝日でした。日本で言う元旦みたいなもので、中国では2月1日が「新年あけましておめでとう」というような日だったわけです。

 

さて、私も中国駐在の端くれとして、春節の祝日を謳歌していました。行く場所も無いので、なんとなく家で退屈だなーと思って、一つ最近話題の「彭帥」というテニスプレイヤーと「張高麗」という中国元副総理のゴシップの発端となったとされるウェイボーの書き込みを、ただただ翻訳してみました。

 

 (↓)これが原文とされる書き込みで、今は削除されていますが、スクリーンショットだけネットで出回っていました。

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 検索しても全文の日本語訳が見当たらなかったのと、個人的には、その後の北京オリンピックとの絡みとかも見ていて、「変な話だよなー」と無意味に気になっていました。

 

長いですが、どうぞ、参考にしてみてください。

 

彭帥さんのウェイボー(2021年11月2日、22:07)

 あまりうまく表現できないのはわかっているし、話したところで無駄なのはわかっています。でも、やっぱり言葉にして吐き出したい。どんなにも自分(彭帥)の置かれている状況が虚しくて耐え難いかということを。私(彭帥)は自分が良い人間でないことを知っています。とてもとても悪い人間なんです。

 

 約3年前に定年退職された張高麗副総理のことです。彼は7年前、天津市テニスセンターの劉先生(医者)の伝をたどって私(彭帥)の連絡先を突き止め、再び私に連絡してきました。私が北京にある康銘ビルでテニスの練習を終えたところで、あなた(張高麗)と奥様(康潔)は私を連れてあなたの家に行きましたね。そのあと、私はあなたの部屋に連れていかれ、十数年前の天津の時と同じように、私と性的関係を持ちました。

 

 (7年前の)その日の午後はとても怖かったのを覚えています。こんなことになるなって全く想像していませんでしたから。だって、(張高麗の)奥様が(私たちの不倫を)認めているなんて、誰も信じないじゃないですか。自宅の前にもわざわざ見張りを立たせて。

 

 7年前、私たちは二度目の不倫関係になった後、あなた(張高麗)は中国中央政府の常務委員に昇格し北京に行かれたので、連絡を取ることもなくなりました。あなた(張高麗)は全くもって私に対して何も悪びれる様子もなかったものですから、(10数年前の関係のことは)もともと私の心の中にずっと埋もれて(消えかかって)いたところだったのに、なぜ今さら私のところに再び連絡してきたのでしょうか。私を家に連れ込んだのも、私に再度関係を強要するためだったんですか?私たちの関係は当時から何も証拠がありませんし、証拠を残しようもありません。その後あなた(張高麗)は常にこのことを否定し続けていますが、先に私に近寄ってきたのはあなたでしたよね、そもそも私などあなたに近づくことなんて不可能な存在ですから。

 

 7年前のあの日の午後、私はそもそもあなた(張高麗)と性的関係持つことを拒否し、ずっと泣くしかありませんでした。夕飯はあなた(張高麗)と奥さん(康潔)と三人で食べましたよね。あなた(張高麗)は、宇宙がとても大きくて地球はちっぽけな米粒みたいなもので、私たち人類なんてさらに米粒以下の存在ですらなくて、などと本当にたくさんのことを話し、思いつめた私の心から不安を拭い去ろうとしているようでした。夕食を食べたあとも私は全く(性的関係を持つ)気持ちはまったくなかったところ、あなたは私に対して怒りをぶつけてきましたね。あなたはこの7年間私(彭帥)のことを忘れたことなど一度もなかったと、私への気持ちがどれほど大きいかなど、つらつらと述べていましたね。私は怖かったのとうろたえていたのもあって、7年前にあなたの(再び性的関係を持つことの)要求に抗いきれなかったんです。そう、それで私たちは再度性的関係を持ったんですよね。

 

 感情というものはとても複雑で、簡単には言い表せないし、あの日の後、私は再度あなた(張高麗)に対する恋愛感情を持つに至ったのです。

 

 その後あなた(張高麗)との交際の日々の中で、あなたが実はとてもいい人だということもわかってきました。私に対しいつもとてもよくしてくれましたよね。私たちは最近のことから昔のことまで語り合いましたし、あなたは万物の知識のことから、経済学、哲学のとこまで多くのことを聞かせてくれました。

 

 一緒にマージャンをしたり、歌を歌ったり、卓球やビリヤードで遊んだり、テニスをしたり、いつまでも遊んでいられるような気がしてとても楽しかった。私たちの性格はすべてのことがうまくいくと言えるくらいのものだったような気がします。

 

 私(彭帥)は小さいころに実家を出てから、心の中ではずっと愛に飢えていました。自分に起きたすべてのことをきっかけに、私は今まで自分のことを良い人間であると認めることはできませんでした。私は自分のことが嫌いで、自分がなぜこの世に生まれてきたのかもわからない日々を過ごしていました。

 

 この(不倫の)出来事があった後、あなたは私のことをとても愛していると言っていましたね。とてもとても愛していると。来世があるのなら、あなたが20歳で私が18歳の年齢で巡り合えるといいのに、と。あなた(張高麗)は、自分(彭帥)がとても孤独であると言っていましたね。一人でいるのはとてもかわいそうなことであると。私たちは(いろんな内容の話題を)話しても話しきれないほどでした。かといって、あなた(張高麗)の立場では今の奥様と離婚するわけにもいかず、もし山東省にいるときに私たちが出会うことができたら、まだ離婚ができる可能性もあったのに、今はもうできないと言っていましたね。

 

 私は、無名の一人の女としてあなたに寄り添うことを考えもしましたが、日々時間が経つにつれてだんだんとこの考えも変わってきました。大きすぎる不公平と侮辱が襲ってくるようになったのです。

 

 あなた(張高麗)は毎回私にあなたの家を訪ねさせ、私はそこに行くたびにあなたの奥様から少なくない侮辱的な言葉や、多くの蔑みの言葉を浴びせられていたんですよ。私がアヒルの舌の肉を食べるのが好きだというと、「とても気持ち悪い」と言われたりもしました。

 

 冬に北京の大気汚染がひどい中で、私が「(北京は)空気が悪いですね」と言うと、奥様から「あなたたちの住む場所が汚いだけよ、私の住むところは問題ないわ」などと多くの悪口を言われていました。私たちが二人で過ごしているときと同じように、人と人が二人で過ごすときというのは異なるものです。別の人も含めて複数人で過ごしているときのあなた(張高麗)と私の関係が異なるように、あなた(張高麗)が近くにいるときには奥様は私(彭帥)にこんなことを言わないですけどね。

 

 私は以前あなた(張高麗)に、「こんなことが続くと私の心はとても苦しくて歪んでしまう」と悩みを打ちあけたことがありましたよね。あなたと出会った最初の日から今に至るまで、私は一銭たりともあなたにお金を使わせたことが無いですし、あなたから何か利益になるものを受け取ったこともありません。

 

 ただ、身分の違いというものは本当に重要だということを感じます。すべてのことは私が招いたことで、自分が悪いんだということを思い知りました。

 

 初めから終わりまで、あなた(張高麗)は私との関係の一切をずっと秘密にしてきましたし、特に私(彭帥)を毎週のようにカトリック教会に連れて行ってくれていた母親には、私とあなた(張高麗)が男女の性的関係にあることは言ってはならないことだったでしょう。いつも、母の車からあなたの車に乗り換えてやっと安全に教会に入ることができていましたから、母は、何も心配していませんでした。私がいつもあなたの家に行くときにはマージャンをしたり、トランプをしたり、単に家で遊んでいると思っています。私たちはお互いの本当の生活の中で互いに透明人間のようなものですね。

 

 まさにあなた(張高麗)の奥さんが歴史上の皇后のようであるという事実ゆえに、私は自分のこの堪えがたさを表現することはできないのです。「自分はやっぱり一人なの?」「何のとりえもない無能な存在みたいに、偽って、また偽って、いったいどれが自分の私なの?」私はいつもいつも、こんな風に自分に問いかけています。

 

 私はこの世界に生まれてくるべきではなかった。かといって死ぬ勇気もない。私はもっとシンプルに生きたいと考えているだけなのに。事実と理想は相いれないものですね。

 

 (2021年10月)30日のあの日の夜はひどく言い争いましたね。あなた(張高麗)は(11月)2日の午後にまたゆっくり話そうと言って私(彭帥)を誘ってくれていましたが、今日(11月2日)の昼頃になって電話をしてきては、「日を改めて再度話そう」などと逃げるように、また言い訳をして、まるで7年前のあの日のように突然いなくなってしまうんでしょう。遊ぶだけ遊んで、いらないくなったらすぐ捨てるんですね。

 

 あなた(張高麗)は、私達との間に何の取引関係も無いと言っていました。確かに、私たちの(恋愛)感情の間には金も利権も、何の関係も無かったと言えます。でも、この3年間の私の感情は、どこにもやり場が無かったんですよ。

 

 あなた(張高麗)はいつも私が録音機などを忍ばせていることを不安がっていました。私以外に証拠を掴める人なんていませんからね。録音も、録画も何もない、あるのは私の捻じ曲げられた本当の経験だけです。

 

 副総理という強大な権力を持つあなた(張高麗)にとって、「私(彭帥)なんて全く怖くもない存在」と言っていたことの意味も分かっています。ただ、たとえ岩に生卵を投げつけるように無意味なことであったとしても、火の中に飛び込む虫のようであったとしても、私は真実を表現できます。あなたは自分の頭の良さとあらゆる手段を使って私の告発を否定したり、私に対して反論してみせるかもしれませんし、これからもこんな風に遊び尽くせるのかもしれません。

 

 あなた(張高麗)はいつも、「お母さんが天から見守ってくれていたらいいな」と言っていましたね。私は悪い女で、母親にはなれないし、あなたは父親として息子も娘もいらっしゃいます。かつて私はあなた(張高麗)に「自分の育てた娘にも私にしたことと同じようにできる?」と尋ねたことがありますよね。あなたがこれまでしてきたことのすべてを振り返って母親に顔向けができるんですか?私たちはどちらもいい人ぶったペテン師でじゃないですか...

 

以上です。

 

感想

なんか読んでみると、変ですよね。

報道されているように、性的関係を強要されていたようにも読み取れますし、なんだかこのテニスプレイヤーの方も副総理に想いを寄せていると読めるような表現も多いです。まあ、不倫は不倫なんですけどね。

 

 でも、彭帥さんが現在36歳、張高麗が現在75歳くらいらしいですから、一昔話題になった加藤茶とその奥さんくらい、離れてるんですよねー。

 

まあ、よくわかんないですが、中国社会の闇ですね。