中国で駐在員

30代男、未婚、2016年から中国駐在(企業派遣)

海外駐在員はどんな生活をしているか②(大企業編)

中国(広州)で駐在員をしているカンクローです。

 

 駐在員の生活について、世間的なイメージがどの程度正しいのか、ということを前回の記事で書きました。引き続き、もっとリアルなお金の話をしていこうかと思います。

 前回記事のような生活面の様子は現地で人付き合いをしていればなんとなくわかるものですが、収入や福利厚生等は組織ごとに異なるものなのであくまで自分の職場の情報を基にした参考値です。

 

現代日本人の給料

 最近のニュースで、大企業を中心に大学新卒社会人の初任給が上昇傾向にある、というのを読みました。とはいっても、日本ではここ十数年間、新卒の給与水準に大した変化はありません。大手企業では「月収20万円前後」といった状況が一般的でしょう。一部の企業で大卒初任給25万円という記事がニュースになるくらいです。私が就職活動をしたときにも、やはりそのくらいでした。

 

 あまり厳密なことを言っても仕方がないので簡単に示しますが、日本人の平均年収をインターネットで検索すると、約420万円程という数字が出てきます。年齢別では、20代が350万円、30代が450万円、40代が530万円となっています。

 

 年収350万円の手取りはだいたい300万円前後。ボーナスなども含まれていますから、それらを差し引いて月収にすると約25万円といったところです。

 

 30代の450万円という数字を使えば、手取り年収が370万円、月収が約31万円となります。

 

 ちなみに年収と手取りの関係は「smartwith」というサイトでうまくまとまっていて便利です。「キャリアオタク」というサイトも、面白いまとめ方されてますね。こういうサイトを作れる人を尊敬します。

smartwith

https://smartwith.jp/money/2619

 

キャリアオタク

https://mohipeasuke.com/archives/9420

 

「駐在員」の給料

 一般的に、駐在員の給料は日本にいるサラリーマンよりも高いです。どの程度高いかは、それこそ企業によって千差万別です。日本国内においてもそれは同じですね。

 

 具体的に示していきましょう。

 

 私の職場の場合、海外で駐在している現在の給料は「基本給」と「手当」の2つにわけることができます。

 ざっくりした話ですが、基本給は手取りが15万円程度で、「海外手当」は30万円程度です。手当はそのまま手元に入ってくるので、月々の総手取りはだいたい45万円程度です。

 上述したサイトで「手取りが45万円」という情報から「額面」を割り出すと、「月収60万円」程になるそうです。ボーナス額にもよりますが、年収にすると800~1000万円といったところですかね。

 

各種補助と現地の物価水準などを加味

 加えて、前回記事でも書いたように、駐在員の生活は手厚い補助や生活面でのサポートがあるのが一般的です。総額の約8~9割にもなる家賃補助や、掃除・洗濯の「実質的免除」。また、私の会社の場合、海外保険にも格安で加入する(させられる)ので、現地の病院(日本人がいるとか、日本語が通じる)に行くのも日本と同程度の負担で済みます。

 

 さらに、現地(中国)の物価水準も加点要素です。広州は近年経済発展著しい中国の大都市の一つですが、生活物価は日本よりまだまだ低いです。だいたい、すべてのものが日本の7~8割程度の値段です。

 

結論:駐在員の給料はかなり高い

 以上のことから、僕のような30代そこそこの若手駐在員でも日本でいう1000万プレイヤー並みか、それ以上の生活ができてしまうというわけです。

 

 たしかに、駐在を終えて帰っていった先輩からは、「俺の給料ってこんなに安かったんだ・・・」なんてつぶやきを聞いたことがありました。僕も日本に帰ったらそうなるんだろうなあ。

 

駐在員はきついのか。

 ここまで読まれた方は、

「なんだよ、駐在員の生活っていいことづくしじゃんか!超不公平だ。だれもが行きたいに決まってる!」

と思うかもしれません。僕もそう思います(笑)。こんな楽しくて、贅沢な生活、日本では絶対味わえないよなあ、と。

 

 ですが、世間一般的には、「海外駐在は苦しいもの、大変なもの」という風に評価されているようです。そのため、大小さまざま企業がありますが、従業員を海外に駐在させる際の手当は手厚いのです。

 

家族が受けられる福利厚生

 僕が務める会社では、家族がいる駐在員に対する手当はさらに手厚いです。

 

 例えば、奥さんを連れてきていれば、子供がいなくともとりあえず家族手当(?)なるものがつくようです(自分が単身の為、会社の制度に疎い)。また、子供がいれば、子供一人当たりに生活のサポートのような手当がつきます。家族が多ければ大きな家が必要なので、先に挙げた住宅補助の上限額も上がります。

 

 個人的には、子供が小さければ家族4人だったとしても今一人で住んでいる100平米は広すぎだろ・・・、と思ってます。でも、まあ、駐在員て感覚が鈍るのかもしれませんね。

 

 僕みたいな、海外を楽しめちゃう人間からすると、海外は辛く苦しい場所ではないのですが、耐性や覚悟の無かった奥様や、何も知らない子供たちが生活する場としては、日本よりお金がかかる部分が多い、ということなのでしょう。

 

 生活するうちに知らず知らずのうちに溜まるストレスもあるのかもしれません(だいたいが楽しそうに贅沢してますけどね)。

 

 そんなこんなで、比較的大きな企業から中国に来ている駐在員の生活について書いてみました。参考になったらいいなーと思います。駐在員て、お得だと思いますか?