中国で駐在員

30代男、未婚、2016年から中国駐在(企業派遣)

【2021年5月】中国国内のコロナ状況―ワクチンは外国人も無料!いつでも打てる!―

中国で駐在5年目のカンクローです。

 

駐在員ブログということでテーマを絞っているつもりでしたが、僕が現在中国に滞在しているため、意外なことに、最近のアクセス解析からコロナ記事の方が読まれているということがわかってきました。

 

まあ、「コロナ問題」、(少なくとも日本では)すごくホットですからね。

ちなみに、一番読まれているコロナ記事は、こちら↓です。

【2021年4月】中国国内のコロナ状況―感染対策大成功の一人勝ち状態― - 中国で駐在員

 

今回もコロナ関連について書いていこうと思います。

 

2021年5月現在の中国国内コロナの現状

上の記事で4月の中国国内コロナの現状を書きましたが、5月になっても特に変化はありません。一部ヤフーニュースなどでは、これまで感染対策に成功してきた台湾で再び新規感染者数が激増している、なんていう報道がなされていますが、中国国内においては1000万人都市であっても、2~3人の感染者が出たらもう町は大騒ぎ、そんな印象です。

 

最近、中国の2020年の国勢調査の結果が公開され、「総人口は14億人!」なんていうニュースもありましたが、その結果がどうであれ、多少の誤差があったとしても、人口14億人を擁する大陸国で、コロナ感染者が全く発生しないのは、すごすぎますよね。

 

よく、日本は島国の利点を生かせていない、なんてことがネットユーザーから指摘されていますが、僕としては、

 

「島国かどうかなんてあまり関係ない」

 

のかな、と思います。要するに、飛行機でも船でも、大陸国であれば鉄道でもバスでも徒歩でも、入国してくる人たちに厳格に隔離措置や検査を強制できるか、ここなんだと思います。

 

台湾は民主国家(地域)ですから、島とは言えども、やっぱり限界があったのかな、とおもってしまったところです。

 

大型連休の大移動を過ぎても、特に影響なし

さて、中国国内では、4月の連休を終えて、5月の「労働節連休」というものも平穏に過ぎ去りました。日本のゴールデンウィークと同じタイミングで、中国でも土日合わせて5日間くらいの大型連休があります。中国国内ではコロナはほとんど発生していないに等しいですから、私の中国人の友人、日本人の友人を問わず、皆が文字通り四方八方に旅行して、そして帰ってきました。

 

旅行中にコロナ対策の観点で行動を制限されたとか、入場を断られたとか、様子が変だった地域などの噂は聞いたことがありません。

 

戻ってきた方々も何不自由なく連休後の日常生活に復帰していることを考えると、本当に中国にはコロナウイルスは無いんだな、と言うことがわかると思います。

 

ヤフーニュースのコメントには、「どうせ隠ぺいしているんだろう」とか「中国自身がバラまいたウイルスなんだから、その後の対策もしっかりとられていたんだろう」みたいな陰謀論があふれていますが、いずれにしろ、何も知らされていない中国人民たちが、中国政府の支持に従ってコロナを封じ込めることができたと言うことは、この国のすごいところとしか言いようがありませんね。

 

中国でワクチン普及の現状は?

今、アメリカでもヨーロッパでも、ワクチンの接種が広まってきていますね。各国の政府がワクチン開発や確保に躍起になり、徐々に接種者が増えてきているようです。

 

日本の現状は友達や親戚に聞いたり、ヤフーニュースを見て知ることしかできませんが、なんだか心もとないですね。7~8月に世界最大のスポーツイベントを行おうとしている国とは思えないほど、感染者の抑制も、ワクチン接種も進んでいない。正直、日本人として中国社会に向き合うのが恥ずかしいと思うくらいです。僕はしばらく日本に帰っていませんが、「え、外国人(日本人)?いつ中国に来たの?コロナじゃない?」なんて聞かれると情けないです。

 

さて、こんなコロナの無い世界がどこまでも続いている「中国国内」ですが、ワクチンの接種率は約10~20%程だと言われています。人口1000万人の都市であれば、100~200万人超えです。

 

一方で、これまで述べてきたように社会の中にコロナ対策はほとんどないような状態なので、だれもコロナにかかるかも、かかったらどうしよう!というような心配が薄れてきました。その結果、何が起こるかと言うと、逆に「ワクチン打たなくていいよね」という意見が多くなっていきます。

 

外国人も無料、予約制だが順番待ちもなし

中国では、すでに国内で独自にワクチンを作り、アフリカや中南米、東南アジアの各国にワクチンを輸出(ほとんどが無償提供とされている)しています。

 

外国にあげすぎて、中国国内で使う分がなくなるんじゃないの?といった不安や政府非案も特にみられず、外国人を含め市内で生活している人はワクチンを打つことができます。

 

値段は何と無料!

 

僕が住んでいる都市には地下鉄がありますが、地下鉄の電子広告にも、「ワクチンは無料ですよ、最寄りの指定病院で受けられますよ」なんてことが書いてあります。

 

このような状況下で、中国人たちの反応は以下のような感じです。

「身の回りに感染者がいないし、ワクチンいらないよ」

「時間ない。うちに行くのめんどくさいし。」

「一定数、ワクチンの副作用で熱が出たり死んだりするんでしょ、怖い!」

 

ワクチンが足りないから打てない、という声は聴いたことがありません。

日本人の友人の駐在員たちも、もうすでにワクチンを打ったとのことでした。

 

ちなみに、中国では年齢制限等でなく、現在は自分が住んでいるマンションや働いている職場ごとに。「ワクチン打ちたい人は予約できますよ」という回覧が回ってきます。そこにチェックをして、日付を決めれば、受けに行けるというわけです。1カ月に1度程度、その通知が回ってきます。

 

誰が一番かなんて気にしないのは中国社会主義の成果?

日本では、高齢者や医療従事者がワクチンを優先的に摂取し、若者はそのあと、というような順番の下で接種が進められているらしいですが、中国の場合は、そんな段階は数か月前に過ぎたような気がします。

 

また、日本の一部の都市では地方自治体の首長や公務員が高齢でもないのに優先的に受けていた、とかが大きく報道されていましたが、長く中国に住んでいる感覚から言えば、「そんなのどうでもいいじゃん」とか「むしろ何が悪いの」というようなものになってしまいました。

 

中国では、現状、公務員もかなり優先的に摂取を済ませる対象になっています。コロナが公務員の出張や仕事に影響することを避けるという観点もありますが、思うに、国民の代表である役人たちがまず自分で打つ、これからワクチンを打つ人たちに手本を示す、という点もあるように感じます。

 

何より、役所の人間やリーダーがコロナにかかり行政がストップしてしまったら、一番困るのは市民だと思うのですが。。。

 

中国のメディアもいちいちそんなことは報道しませんし、批判しません。日本の対策や世論て、なんだか本末転倒なような気がしてしまいます。

 

いずれにしても、私もいずれ日本に戻りますし、親、親戚も日本ですから、頑張ってほしいです。